二百十日 (Nihyakutouka)
『二百十日』は夏目漱石の小説である。明治39年10月、雑誌『中央公論』に発表され、その年12月、『鶉籠』に収録されて出版された。阿蘇山に登る、2人の青年、圭さんと碌さんの2人の会話体で終始する小説である。語られるのはビールや半熟卵を知らない宿の女とのやり取りや、道すがらの鍛冶屋の様子などの瑣末な話題の中に、チャールズ・ディケンズの『二都物語』などに唐突に言及しながら華族や金持ちに対する圭さんの慷慨が語られる。漱石の小説としてはあまり論じられることのない小品である。熊本の教師時代に夏目漱石は友人の山川信次郎と阿蘇に登山した経験があり、圭さんは漱石自身がモデルであるとされる。
硝子戸の中 (Garasudono uchi)
'Garasudono uchi' is Natsume Sōseki's last essay, which was written between 'Kokoro' & 'Michikusa'. 『硝子戸の中』(がらすどのうち)は、『こゝろ』と『道草』の間に書かれた夏目漱石最後の随筆である。
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